シスメックス株式会社(以下「シスメックス」)は、がんゲノムプロファイリング検査におけるエキスパートパネルの運用効率化に向けて2020年7月に発売したエキスパートパネル支援システム「OncoGuide™ NET」のさらなる付加価値の向上を目指し、京都大学医学部附属病院(以下「京大病院」)との共同研究の下、新医療リアルワールドデータ研究機構株式会社(以下「PRiME-R」)が提供する臨床情報入力支援システム「CyberOncology®」とシステム連携の開発を行い、2022年3月より日本国内において提供開始することをお知らせします。
日本においてがんゲノム医療が普及していく一方で、複数拠点、多岐にわたる分野を専門とする医療従事者が参画するエキスパートパネルの効率化ががんゲノム医療の現場における課題の1つとなっています。このような医療現場からの期待に応えるため、シスメックスは2020年7月よりエキスパートパネルの日程調整ならびに患者情報および解析結果情報の共有を支援するシステムである「OncoGuide™ NET」を提供しています。
PRiME-Rが提供する「CyberOncology®」は、診療支援のための統合データベースシステムです。異なる電子カルテのデータも統合できるシステムで医療現場における情報処理の課題を解決します。「CyberOncology®」を導入している医療機関においては、「CyberOncology®」に入力した臨床情報をがんゲノム情報管理センター(C-CAT)に自動送信することが可能です。
このたび、京大病院との共同研究の下、「CyberOncology®」と「OncoGuide™ NET」とのシステム連携の開発を行い、2022年3月より日本国内において提供開始します。これにより「CyberOncology®」を導入している医療機関においては、「OncoGuide™ NET」と連携することで「CyberOncology®」で自動生成した症例サマリーをスムーズにOncoGuide™ NETに転送し、エキスパートパネルで活用することが可能となり、さらなる効率化に貢献します。
システム連携のイメージ
シスメックスは、がんゲノムプロファイリング検査用システム「OncoGuide™ NCCオンコパネル システム」とともに「OncoGuide™ NET」を提供することで、個別化医療の実現をリードし、医療従事者の方々の負担軽減と患者さんのQOL向上、ひいては医療の発展と進化に貢献します。
【参考】
2020年7月リリース『がんゲノムプロファイリング検査におけるエキスパートパネル支援システム「OncoGuide™ NET」を発売~効率的ながんゲノム医療の実現に向けた体制整備を支援~』
本製品に関する情報は下記リンクよりご確認ください。
【注釈】
※1 エキスパートパネル
がん薬物療法に関する専門家、遺伝医学に関する専門家、遺伝カウンセリング技術を有する者、病理学に関する専門家、分子遺伝学やがんゲノム医療に関する専門家、主治医など、複数の病院から各分野の専門家が集まって検討し、がんゲノムプロファイリング検査の解析結果の意義づけと治療法の提案を行う会議。
※2 OncoGuide™ NET
NETはNetwork for Expert Panel Teamの略。
「CyberOncology®」は新医療リアルワールドデータ研究機構株式会社の商標です。
「OncoGuide™」はシスメックス株式会社の商標です。