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OncoGuide™ NCCオンコパネル システム

特長

OncoGuide™ NCCオンコパネル システムの特徴

固形がんにおける124のがん関連遺伝子のゲノムプロファイルを取得

がん関連の124遺伝子に関するプロファイルを取得し、データベースと照合して
遺伝子異常(変異:SNV, InDel、増幅:CNA、再構成:Rearrangement)を検出し、その臨床情報と合わせて提供します。

胆道がんにおけるフチバチニブのコンパニオン診断

フチバチニブの胆道がん患者への適応判定の補助を目的として、FGFR2融合遺伝子を検出します。
胆道がんにおけるフチバチニブのコンパニオン診断

精度の高い合計変異出現率(体細胞変異数)算出によるTMBスコア提供

OncoGuide™ NCCオンコパネルシステムは、同一患者の非腫瘍細胞(全血)のDNAを同時に解析するマッチドペア検査により、高精度に合計変異出現率(体細胞変異数)を提供することが可能です※1

※1 本品による体細胞変異数判定の手法は臨床的には確立されていません。


OncoGuide™ NCCオンコパネル システムで得られる体細胞変異数と
全エクソンシークエンス解析で得られるTMB値の相関
OncoGuideTM NCCオンコパネル システムと全エクソンシークエンス解析で得られるTMB値の相関

精度の高いマイクロサテライト不安定性(MSI)の検出

 同一症例の腫瘍組織及び非腫瘍細胞に由来するDNAを対象に、次世代シークエンサーで測定して得られたDNA配列データをリファレンス配列にマッピングした後、腫瘍組織由来DNAと非腫瘍細胞由来DNAの間で見られるホモポリマーまたはマイクロサテライトの観測個数(リード数)を集計し、それら分布の有意差検定よりMSIスコアの算出を行います。大腸がんを含む多癌腫の臨床検体100例の評価において比較対象法との一致率は98%でした。
  検 体:大腸がんを含む多癌腫臨床検体(n=100)
  対象法:既承認品(PCR法)

マッチドペア検査により体細胞変異と生殖細胞系列バリアントの区別が可能

OncoGuide™ NCCオンコパネルシステムは、腫瘍組織に加えて、同一患者の非腫瘍細胞(全血)のDNAを同時に解析するマッチドペア検査を実施します。マッチドペア検査により、腫瘍細胞と非腫瘍細胞の結果を比較することで、腫瘍細胞でのみ検出される体細胞変異と、非腫瘍細胞および腫瘍細胞で検出される生殖細胞系列バリアントを区別することが可能です。

参考情報

生殖細胞系列バリアントの検出

非腫瘍細胞(全血)由来ゲノムDNAの解析結果から、診療の参考情報として、124個の遺伝子について生殖細胞系列バリアント(二次的所見)の情報が得られます※2。
また、がん遺伝子パネル検査二次的所見患者開示推奨度リスト(Ver3.1_20210815)』5)において開示推奨度AAAおよびAAの遺伝子として掲載されている20個の遺伝子についてはサマリーレポートにて生殖細胞系列バリアント(二次的所見)の情報を掲載します。

OncoGuide™ NCCオンコパネル システムにてサマリーレポートへの掲載対象である生殖細胞系列遺伝子

※2 生殖細胞系列の遺伝子変異を報告するためには、遺伝カウンセリング体制の整備等が必要です。詳細は「ゲノム医療におけるコミュニケーションプロセスに関するガイドラインその1:が んゲノム検査を中心に【改訂第3版】」6) 等をご確認ください。また、本品を使用するにあたり、生殖細胞系列遺伝子変異の偶発的所見・二次的所見が見出される可能性等について、事前に患者あるいは代諾者に説明し、適切に文書で同意を取得してください。

引用文献

1)Chalmers ZR, et al. Genome Med. 9(34), 2017

2)Hellmann MD, et al. The New England journal of medicine. 2018 ; 378 : 2093-2104.

3)Grobner SN, et al. Nature. 2018 ; 555 : 321-327.

4)Campbell BB, et al. Cell. 2017 ; 171 : 1042-1056 : e10.

5)『がん遺伝子パネル検査二次的所見患者開示 推奨度リスト(Ver3.1_20210815)』(2021年8月16日)

6)『ゲノム医療におけるコミュニケーションプロセスに関するガイドライン その1:がんゲノム検査を中心に【改訂第3版】』(2021年9月8日)