原因遺伝子が同定された41例中、38例(92.7%)は、本システムが判定した病的バリアント(Pathogenic,又はLikelypathogenic)を有する遺伝子でした。一方、3例(7.3%)は、本システムによりVUS(Variant of uncertain significance)として判定されたバリアントを有する遺伝子であり、医療機関が保有する臨床情報や家系情報に基づくエキスパートパネルでの総合判定の結果、原因遺伝子として同定されました。
本結果より、本システムから得られた情報が、遺伝性網膜ジストロフィの原因遺伝子同定の補助として寄与すること、ならびに医療機関のエキスパートパネルにおいて、本システムからの結果に加え、臨床情報や家系情報に基づき病原性有無に係る総合判定を行う運用が妥当であることが示されました。
なお、原因遺伝子が同定できた41名全員が、正確な遺伝形式に基づく遺伝カウンセリングの実施ができました。